矛盾

とにかく、矛盾や説明不足が多い。伏線なのかなんなのかしらんが、とにかくそういうのが多い。
ありすぎるので、「序章で」ひどいと思うところだけピックアップ。

  • 主人公の養父となる男が後継者を選ぶにあたっての台詞

「自分と同じで自然主義、超科学の処置を受けたがらない奴がいい」
といってますが、その理由が、
「たどり着くべき事実から逃げ出すほど弱い人間じゃない」
「確固たる信念のない人生など、無だ」
らしいです。もうわけがわかりません。
確固たる信念があれば、その超科学の処置を受けてもいいでしょうし、たどり着くべき事実(すなわち、死のことなんですが)から云々にしても、それとこれとは別じゃん、と。まして、養子に自分と同じく早死にの道を選ばせるなど、どういうことかと問い詰めたいです。

  • つぎに、同じく序章、主人公が酒場で乱闘した最後の台詞

「あー怖かった。格好つけるのも時と場合によるなァ。親父みたいにはいかないか」
主人公、一応肉体戦闘に関しては相当の手練なはずです。度胸もあるはずです。
なのに、どうして高々酒場の乱闘ごときで怖がるのかと。
この小説の最後のあたりでは、それこそ作中における神といえるような存在と対等に戦っている(しかも、かなりなれた感じで)のに。
酒場の乱闘程度で怖がっている奴が、どうして平然とそういうやつらと戦えるのかと。